「道化師の蝶」的な

道化師の蝶

道化師の蝶

ある芥川賞の選考委員はこう言っていた。
「「道化師の蝶」は二回読んでもわからなかった」と。
芥川賞の選考委員が二回読んでわからなかったものを僕ごときが一回読んでわかるわけがない。
案の定わからなかった。
しかし、今まででの円城塔作品で一番わかりやすかった気がする。
円城塔作品のすごいところは、わからない、そして理解できない読者も挫折せずに通読できてしまうということにある。
僕は何作挫折してきたかわからないけど、円城塔だけは何故か通読してしまっている。
これこそ円城塔という作家の才能なのかもしれない。