「中沢健『初恋芸人』を読んだ」的な
- 作者: 中沢健
- 出版社/メーカー: 風塵社
- 発売日: 2009/11/01
- メディア: 単行本
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非常におもしろかったです!
ですので、これから褒める一方なのでよろしくお願いします。
今、非リア、非モテを題材にした小説がどれだけあるかわかりませんが、たぶんこの本はトップクラスに面白いです。
あと、お笑い芸人を主人公にした小説がどれだけあるかわかりませんが、その中でもトップクラスに面白いと思います。(「思います」というのは他に芸人さんが主人公の小説を読んだことないから。っていうか何があるだろう。品川先生の小説とか?)
そして恋愛小説としても抜群に面白かったです。
自分が自信のない男が自分に自信のない女の人に恋をするというお話。
何? この俺得な物語。
しかも半端なく二人がピュアだったりします。読み始め当初はあまりにピュアすぎて何かの伏線かと思ったくらい。
ヒロインも可愛いです。敬語ヒロイン万歳!
作者の中沢健さんは高校時代から深夜テレビで拝見してたので、その時には単に「変わった人」扱いだったのですが、その文章はとても綺麗で、主人公も純朴でそれでいてこれでもないくらい常識人で……といろいろと作者さんとのギャップに驚くばかりです。(ちなみに表紙に出てる方が作者さんです)
もしかしたら作中に出てくる芸人さんは全て実在する人なのかもしれませんが、不勉強であまりわかりませんでした。(唯一「ホルモン馬場」さん(現「こてっちゃん馬場」さん。元たけし軍団)だけはわかりました)
文章も読みやすく、題材もわかりやすいのでエンタメ小説としてよくできている作品だと思いました。またこの人が書く恋愛小説を読んでみたいですね。