「犬上すくね『恋愛ディストーション』」的な

恋愛ディストーション 1 (サンデーGXコミックス)

恋愛ディストーション 1 (サンデーGXコミックス)

名作恋愛漫画恋愛ディストーション』が加筆修正、書き下ろしを加えて帰ってきた! ……らしいですね。発売から二ヶ月たった今頃気がつきましたけども。
とにかくこの作品は恋愛漫画の中で一位、二位を争うぐらい好きな話なのでウキウキしつつ読み始めて、読了と同時にノックダウン。
なんでこんなに面白いのか、と不真面目に仕事しながら考えた結果、「文化系男女の普通な恋愛」が僕の好みにドストライクだということが判明。
『美男美女がボーイミーツでリア充恋愛』的な作品を読んでてもたぶん共感できる部分って薄いと思うわけですよ。たぶん世の中には自分を「美男美女」であると思っている人よりも思ってない人の方が多いじゃないですか。自分で「俺って超リア充だしぃ」って言っちゃう人間にまだ僕は出会ったことがありません。(本当にリア充な人はそもそも「リア充」という言葉すら知らないんじゃねえの説)
だからごくありふれた舞台でありふれたキャラクターの恋愛模様を描いてるこの作品は自然と肌に馴染んでしまうのではないかということを思ったり思ってなかったり。
そして恋愛作品でありがちの「超美人のマドンナ的存在なあの子が、何故かさえない僕の事を好きになって以下ハーレム」的な展開ではないというところも大きい気がします。僕はこのありがちなハーレムものも大好きですが、やはり「共感」、「感情移入」という部分では弱いかなーと思ってたりもします。
たぶん『恋愛ディストーション』は「普通であることの美学」的な何かを持っている気がします。普通な設定で普通のキャラが普通な出来事を起こすって話を書くことってめちゃくちゃ難しいことだと思います。でも『恋愛ディストーション』は書いちゃってるんですよ。すごくないですか? あ、別に返事はしなくていいです。
ここまで語って自分でも何が言いたいんだかわからなくなって来ましたが、とにかくいい恋愛漫画だということだけは言っておきたいかなーと思います。っていうかここまで長々とよくわからないことを書いちゃうぐらい僕はこの作品が好きだってことですよ!