「『空色ヒッチハイカー』読んだ」的な

空色ヒッチハイカー (新潮文庫)

空色ヒッチハイカー (新潮文庫)

主人公がヒッチハイクをしている人を拾いつつ車で神奈川から九州へと向かう、ただそれだけの話。ただ「それだけの話」を書くことがどんだけ難しいか、ということが最近わかり始めた今日この頃。みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
ジャンルは青春小説。優秀で何でもこなしてしまう兄、その背中を追いかけつつ、どこかコンプレックスを感じる主人公が無免許で兄の車に乗り無免許で九州をめざす。そして先々でヒッチハイカーとの出会い、そして別れ……という盗んだ車で走りだす青春話。
個人的には少し単調なところがある気がしましたが、終盤で一気に引き込まれました。こういうことがあるから少し読んで退屈だからと言って投げ出しちゃ行けません。
もう少し恋愛描写があってもいい気がしますけど、逆にそこが青春って感じがしたり。まあ、どっちにしろ無免許運転はあかん。
背景がめちゃくちゃ綺麗に描写されていたり、とてつもなく上手い文章だったりするのはさすが橋本先生という感じ。
高校時代に読みたかった。