「『海がきこえる』を見た」的な

海がきこえる [DVD]

海がきこえる [DVD]

はじめから終わりまでヒロインの里伽子がひじょ――――にめんどくさい。
修学旅行のハワイから東京のホテルにおしかけてくるところまでがめんどくさい。(まあほぼ前編めんどくさいわけですね)
最後にデレると思いきやそんなにはデレないし。ピュアなジブリヒロインはどこへ行ってしまったの?
ヒロインがピュアではないぶん、主人公の杜崎くんがかなり純粋なやつです。しかもイケメン。こいつはもてるね。将来。
このピュアなイケメンの杜崎くんが終始あまりにも報われないのでちょっとしんどい感じがします。
けどなぜこんなにも里伽子がめんどくさいのか。それはたぶん現実にいうるめんどくさい女子高生をリアルに表現できてるからだと思います。
確かに高校生同士の葛藤とか理解し合えない部分とかがすごく細かく描かれていると思うのです。
だけど中高時代を特に何事もなくのほほんとすごしてきた僕にとっては少し怖く感じてしまう部分がありました。
最後はハッピーエンドだったからそこが救われたけどね。
さてこの『海がきこえる』はジブリの若手で作られた作品です。この若手達の作品に触発される形で宮崎駿監督が作ったのが『耳をすませば』(別名 ストーカー聖司くんと白ひげおじさん(仮))です。
耳をすませば [DVD]

耳をすませば [DVD]

ピュアな主人公雫と愛すべきストーカーの聖司くんがピュアに恋愛する話です。
耳すま』は『海がきこえる』における若者独自のめんどくさい人間関係とかいざこざとかそういうのを一切省いてあると言えるかも知れません。
耳すま』は快適化された少年少女の恋模様、『海がきこえる』はリアルな少年少女の恋模様を描いていると言えると思います。この二作品を見比べてみるのもおもしろいかもわかりません。